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頭痛の原因

 体の各部分に起こった好ましくない変化が、その部分の周辺にある痛みを感知する部分(痛覚受容器)や痛みを感じる神経を刺激することで、「痛み」は感じとられています。これが、頸より上の部分で起こったときに、多くの場合「頭痛」と呼ばれています。

防御反応としての頭痛

 痛みとは、体が正常ではないことを自覚させるサインとして現れるといわれています。痛みの感覚は、体を守ろうとするために起こる、防御反応でもあるのです。これは、「症状と種類」で取り上げた以外の頭痛を見ると、よくわかります。例えば、耳(中耳炎など)、鼻(副鼻腔炎など)、目(緑内障など)、歯(奥歯の虫歯など)、顎(顎関節症など)、帯状疱疹、脳(脳内出血など)です。炎症や関節症などはいずれも、正常では起こりえないものなので、痛みとして体はサインを発しているといえるでしょう。ただ、不思議なことに、脳自体には痛みを感じる神経や痛覚受容器はありません。


片頭痛

 頭の中やその周辺には、無数の血管が走っています。それらの血管が急に収縮した(細くなった)後に、急激に拡張する(太くなる)ことで血管内の圧力が高まり、痛みを感じ取る部分が刺激されることで起こるといわれています。ただ、どうして血管の収縮や急激な拡張が起こるのか、その原因は今のところまだはっきりしていないのが現状です。様々な説はあげられているのですが、実証されていないようです。
 また、この頭痛は過労や睡眠不足、寝すぎ、人ごみ、月経などが引き金となって起こることが多いといわれています。


緊張型頭痛

 頭の骨(頭蓋骨)の周囲には、腱でできた膜と、その上にいつくつかの筋肉があります。この頭蓋骨周辺の筋肉や頸から肩にかけて存在する筋肉の緊張が高くなり、腱でできた膜を引き伸ばしたり圧迫するような力が加わることで、痛みが起こるといわれています。頭を締め付けられるような感じがするのは、筋肉や膜の緊張によるものです。
 この頭痛はストレスや、同じ姿勢を長時間とり続けることで起こると言われています。


群発頭痛

 鋭い痛みが連日、それも眠りを妨げるように引き起こされるタイプの頭痛。できるだけ早く取り除きたいところですが、実はこの頭痛、原因がまだほとんどわかっていないのが現状です。脳の中にあって、自律神経の中枢でもある視床下部と呼ばれる部分が関与しているのではないかと言われていますが、まだ解明されていません。
 この頭痛は、飲酒(アルコール)がきっかけとなって引き起こされるといわれています。


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