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腰痛の原因

 人間の祖先が四本足で歩いていた時代には、腰痛などはほとんどありませんでした。しかし、立ち上がって二本の脚で歩き、腰で身体の重さを支えなければならなくなってから、腰痛というものが始まりました。そう考えると、腰痛は人間の進化の代償なのかもしれません。

 けれど、同じ人間でも毎日のように腰痛に苦しめられる方と、そうでない方がいます。その違い、腰痛の原因について考えます。


腰椎への過負荷

 腰の周辺は、握り拳よりやや小さい骨(腰椎)5つとその下の骨盤、背筋や腹筋、腹部の内臓とで構成されています。腰には姿勢によっては体重の2〜2.5倍も重さがかかるので、とても骨だけでは支えきれません。そのため、背中側では背筋で、またお腹側では腹筋とそれが押す内臓とで腰椎を支えています。このように、腹筋や背筋の働きは、腰にとってとても重要なのです。

 運動不足などで腹筋や背筋が弱っていたり、それらの筋肉をあまり使わずに動いていると、身体の重さはすべて腰椎にかかります。長い期間、そのような状態を続けていると、腰椎自体に変形など痛みの原因が生じます。腰椎の上下をつなぐ関節部分に負担がかかって痛みがでたり、少しずつ骨の形が変わったり、椎間板が破れるなどで脊髄や神経を圧迫して痛みが出たりします。


腰周辺の筋肉の疲労や負担

 一方で、普段から背中が丸い(猫背)、あるいは洗顔のときのような中腰姿勢など、直立ではない姿勢を長く続けなければならない人では、腰椎に問題が起こる方もいますが、多くは筋肉疲労による痛みが出ます。中腰姿勢を長時間とっていると、背筋が持続的に強く働きます。すると、筋肉自体が筋肉に血液を送るための血管を圧迫します。筋肉は血液不足と酸欠になる上に、疲労によってたまった物質を筋肉から洗い出すことが出来ず筋肉内に蓄積されます。適切な入浴や毎日のストレッチを行っていると、多くの場合翌日には痛みは消えます。しかし、それを行わない、あるいはストレスで身体が緊張し続けている状態では、痛みやその原因が解消されず、筋肉痛が残る結果になります。


ぎっくり腰(腰椎捻挫)

 また、「ぎっくり腰」は比較的よく耳にする腰痛です。これは「腰椎捻挫」のことです。比較的、身体の柔軟性が低い方(身体が硬い方)、せっかちで動きが性急な方によくみられます。姿勢や身体の向きを急激に変えたとき、腰椎の一部分だけが強い力で動かされ、腰椎と腰椎の間の関節で捻挫を起こすことです。こうなると、骨も痛いのですが、筋肉も同時に脹ってくるので、2〜3日は寝返りすら辛くて、全く動けなくなります。



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